台湾への食品輸出で必ず知っておくべき3つのポイント

台湾へ食品を輸出する際に最低限知っておくべき3つのポイントを簡潔に解説します。
多くの日本の中小企業が台湾への進出を果たしています。そのおもな理由としては〝日本から進出しやすいイメージがある〟ことだと思います。付随して〝距離的に近い〟こと、〝随一の親日国家〟といったところでしょうか。
ただし、こういったイメージだけで、台湾への進出を安易に考えてはいけません。
今回のメインテーマは「台湾への食品輸出」ですが、台湾での海外事業を検討している全ての日本企業の参考になるような内容を心がけました。貿易を通じて、人と人とを繋げる。これが筆者の信念であり願いです。本稿が貴社の台湾ビジネスの一助となれば幸いです。
▼ 台湾への食品輸出で必ず知っておくべき3つのポイント
1. ポイント①【台湾の輸入規制を確認する】
台湾への食品輸出で日本企業が最初に知っておくべき3つのポイント。
まずは、ポイント①【台湾の輸入規制を確認する】です!
【台湾の輸入規制】は世界でも最も厳しい!?
長年、日本企業の台湾貿易サポートに携わってきて感じたことは〝台湾の輸入規制が厳しいことを知っている人は意外と少ない〟ということです。
そのおもな理由としては「台湾が随一の親日国家である」ということ。
台湾に日本製品が溢れていることで、日本から台湾への輸出に関して間違ったイメージをお持ちの方が多い印象です。
実は台湾の輸入規制、特に食品に関しては、世界でもかなり厳しい規制となっております。
さらに食品に関しては、年々厳しくなっていて、スムーズに輸入規制を通過することは困難になっています。
もちろん、事前の準備として、台湾の輸入規制に関する情報収集および調査をしておけば、改善点がクリアになりますので、必ず事前に台湾の輸入規制の確認をしてください。
確認の方法としては、取引先である現地の台湾企業に確認、 もしくは台湾に拠点をもっている日本企業に確認する方法があります。
台湾への食品輸出に必要な書類を準備する
また、台湾の輸入規制以外に注意すべきは事前の書類の準備です。
・インボイス(貨物の明細書)
・パッキングリスト(梱包明細書)
上記2つは必須ですが、食品によっては…
・原産地証明書(貨物の原産地(国籍)を証明するもの)
・動物検疫合格書(動物検疫所の交付する証明書)
・植物防疫合格書(植物検疫所の交付する証明書)
…なども必要なケースがあるのでご注意ください。
2. ポイント②【台湾の展示会に出展する】
続いては、ポイント②【台湾の展示会に出展する】です!
【台湾の展示会に出展する】ことで得られる5つのメリット
台湾現地への展示会に出展することで様々なメリットを得ることができます。
ここでは以下の5つを解説します。
1. ブランド認知度の向上
展示会は新しい市場に参入する際にブランドの認知度を高める絶好の機会です。実際に製品を展示し、デモンストレーションを行うことで、来場者はあなたのブランドや製品に対する深い理解を得ることができます。
2. ビジネスネットワーキング
展示会では、業界の専門家、バイヤー、仕入先、卸売業者や他の関連企業と直接コミュニケーションできます。これらの関係を築くことは、新しいビジネスチャンスを生み出し、さらには台湾のビジネスパートナーを見つける機会にも繋がります。
3. 市場フィードバックの収集
展示会は、実際の市場の反応を直接的に理解する貴重な機会を提供します。来場者からのフィードバック、質問、そして関心の程度は、製品の受容性、価格設定、そしてマーケティング戦略の調整に役立ちます。
4. 競合分析
他の出展者や競合他社も同じ会場にいるので、展示会は市場での自社の位置づけと競合状況を分析する場です。これにより、あなたの製品がどのように差別化できるか、または改善する必要がある点は何かを把握することができます。
5. 文化的適合性の理解
台湾は独自の文化的側面と消費者の好みを持っています。展示会に参加することで、これらの文化的要因にどのように適合させるか、またその市場で成功するためのキーとなる消費者の動向を学ぶことができます。
台湾の展示会に出展するために必要な書類を準備する
台湾の展示会に出展するには当然準備が必要です。
出展準備としてもっとも留意すべきは、台湾のお客様(ターゲット)への資料を作成することです。
この際によくあるミスとしては、日本の金額のみ資料に掲載していること。
かならず 最低ロットを設定して その最低ロットに対しての運送金額などを加算し、最終的に台湾着の金額を設定してください。これにより展示会に来たお客様との商談のチャンスを逃すことが少なくなります。
台湾の展示会にはできるだけ毎年出展する
また、展示会にはできるだけ毎年出展することを心がけましょう。毎年出展することにより 認知度、台湾進出への本気度が台湾の方に知れ渡るチャンスとなります。
例えば、出展1年目だと商談してくれなかった現地企業が、出展3年目にして、ようやく商談してくれたというお話をよく聞きます。
また、毎年出展を続けることで、台湾展示会への情報や経験などが社内で蓄積されていくので、自ずと課題や改善点などが浮かび上がってくるはずです。
3. ポイント③【台湾の販売代理店を見つける】
最後は、ポイント③【台湾の販売代理店を見つける】です!
【台湾の販売代理店】にしかできないことがたくさんある!
もちろん、台湾現地の販売代理店を見つけなくても、自社で台湾営業所を設立して人材を雇い、現地業務の全てを対応できる体制であればベストですが、例えそうであっても、台湾現地の販売代理店を見つけることを強くオススメいたします。
なぜなら台湾の販売代理店にしかできないことがたくさんあるからです。
台湾現地の販売代理店の持つ最大の強みは、すでに自社で現地の販路を持っていることが挙げられます。現地代理店と契約をすることで、自社で販路を開拓せずに販売したい製品を販売することができます。
更なる台湾現地の販売代理店ならではの強みは、台湾の風潮や文化、商習慣やビジネスのルールを熟知していることです。
過去に、台湾に進出した日本企業が、現地代理店を通さずに日本流で営業していたことで、台湾独自の風潮や商習慣に受け入れられなかったケースを聞いたこともあります。
全てを代理店に任せず必ず台湾現地に赴く
ただし、全てを台湾現地の販売代理店に任せるのはオススメできません。日本から近い台湾ですので、定期的に必ず現地まで渡航して、随時状況確認などをしてください。
なによりも【実際に会う】というアクションが、台湾の市場と消費者を知り、現地パートナーと仲良くなる一番の近道であることは間違いありません。
筆者も起業当初から、台湾には可能な限り毎月1回は渡航するようにしています。
4. 台湾貿易ならトレーディネートにお任せください
台湾をメインとした物流コンサルのワンストップサービスをご提供します
今回は、台湾へ食品を輸出する際に最低限知っておくべき3つのポイントについて解説いたしました。皆様のご参考になれば幸いです。
本稿では、あくまで基本的なポイントを簡潔に解説しましたが、筆者が代表を務める トレーディネート株式会社では、台湾進出の営業代行サービスなど、日本企業の台湾進出のサポートを行っております。
台湾以外でも、海外4ヵ国での営業代行や全世界での海外輸出入のサポートが可能ですが、その中でも台湾での営業代行・日本からの輸出サポートには自信と実績が多数ございます。
特に食品、酒、米、庭木、観賞魚といった分野ではパートナー企業を持っており、販路ルートも確保しているので強みを発揮することができます。
その他にも、現地パートナー企業からの紹介といったルート開拓が可能なので、幅広い商材を取り扱うことができます。それらの物流も含めてワンストップで対応いたしますので、お気軽にご相談ください。
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アジアに近い沖縄から海外ビジネスをサポート
2017年7月日本・沖縄と海外の万国津梁の架け橋を目指して、企業の海外展開支援を目的として沖縄・那覇で設立。アジア・欧州を中心に沖縄県内・沖縄県外企業の海外進出・国際展開のサポートを実施しています。2022年7月には観光産業の伸びの著しい石垣市に八重山事務所を開設しております。
沖縄をハブに、台湾・中国・香港・ベトナム・タイ・マレーシア・シンガポール・インドネシア・オーストラリア・ニュージーランド・イギリス・ドイツ・ブラジル各国にパートナーエージェントを配置し、アメリカ合衆国・インドは提携先を設けていますので、現地でも情報収集、視察等も直接支援可能、幅広く皆様の海外展開とインバウンド事業をサポートしております。 -
プルーヴ株式会社
貴社の海外事業進出・展開をサポートさせていただきます
プルーヴは世界市場進出における事業戦略の策定と実行のサポートを行っている企業です。
「グローバルを身近に」をミッションとし、「現地事情」に精通したコンサルタントと「現地パートナー」との密な連携による「現地のリアルな情報」を基にクライアント企業様の世界市場への挑戦を成功へと導きます。 -
株式会社ダズ・インターナショナル
*欧米&アジアエリアへの海外進出を伴走サポート*
私たちは日本企業の欧米・東南アジア・東アジアへのグローバル展開をサポートします。
支援実績社数750社を超え、見えてきた成功と失敗の共通点・傾向から、"企業の「やりたい」を『デキル化』する" をモットーに、新しい市場への挑戦に伴走します。
企業の課題・目的に合わせて、グローバル展開に最適なサポートを提案いたします。
私たちはグローバル(アジア各国・アメリカ・ヨーロッパ各国・日本国内)で働く企業を支援します。
『Mission - 私たちが海外に進出する企業に果たすべき使命 -』
新しいマーケットでビジネスを創める・広げる・深める・個人を伴走型でデキル化支援
『Vision – 私たちが理想とする世界 -』
もっと自由に(法人・個人)新しいマーケットに挑戦できる世界
『Value – 私たちの強み -』
①伴走者かつ提案者であること
ジブンシゴト(頼まれ・やらされ仕事はしない)をモットーに、事業主人公ではない第三者の私たちだからこそできる提案力
②プロジェクト設計力と管理力
デキル化(ミエル化して終わりではなく)をモットーに、『ゴールは何か』の会話から始めるプロジェクト設計力とその後実現するための管理力
③対応力(幅広いエリアと多様な業種実績700社以上)
設計力・管理力を活かし、現地特派員や協力会社と連携による現地力モットーに、ニッチからポップまで多様な業種の海外進出に対応。
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01:伴走グローバル事業部
海外ビジネス課題を共に考え、目標達成のために共に動くチーム
『Point』
✔︎貴社海外事業部の担当者として伴走
✔︎BtoB・BtoC・飲食店開業など幅広くサポート可能
✔︎各国現地駐在スタッフやパートナー企業と連携が可能
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02:伴走マーケティング事業部
デジタルマーケティング課題を共に考え、目標達成のために共に動くチーム
『Point』
✔︎貴社デジマ事業部の担当者として伴走
✔︎デジマ業務をゼロから運用まで幅広くサポート
✔︎各分野に対応するスタッフやパートナー企業と連携
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03:稟議書作成サポート
海外ビジネスのはじめの一歩を作る、稟議書策定サポート
『Point』
✔︎あらゆる角度から、フィジビリティ・スタディ(実現可能性)を調査・設計
↳過去類似事例(失敗・成功どちらも)から判断材料を調査
↳当社現地スタッフやパートナー企業による調査
↳現地特定の有識者を探索し、インタビュー調査
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04:スポットサポート
海外ビジネス・デジタルマーケティング課題を部分的に解決
『施策と料金イメージ(事例で多い価格帯となります)』
✔︎市場調査:50万円〜80万円〜120万円
✔︎現地視察:国・期間・内容により大きく変動
✔︎会社設立:国・形態・内容により大きく変動
✔︎現地企業マッチング:30万円〜50万円〜80万円〜120万円
✔︎プロモーションサポート:国・形態・内容により大きく変動
✔︎ECサイト制作:80万円〜150万円
✔︎ECサイト運用:20万円〜40万円(月額)
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COUXU株式会社
御社の海外進出を徹底サポート!
COUXU株式会社は海外企業のために日本からの商品調達の支援を行っております。
現在、29ヶ国2,500社程の海外顧客を保有しており、
彼らから月100〜200件の調達依頼を受けております。
その海外バイヤー企業と日本のサプライヤー企業をマッチングするプラットフォーム
「セカイコネクト」を運営しています。
「セカイコネクト」は会員登録を行う事で、海外企業のほしい日本商品情報を受取る事ができます。
また、その欲しがっている企業に直接提案できるサービスです。
他にも海外ビジネスを自走して行うための教育プログラムや海外事業部を代行する取り組み、現地アーティストとの取り組み等を行っております。 -
サイエスト株式会社
海外ビジネスプロシェッショナルが長年培った人脈・ノウハウをフル活用し、貴社のもう一人の海外事業部長として海外事業を推進します。
全ての企業と個人のグローバル化を支援するのが、サイエストの使命です。
サイエストは、日本の優れた人材、企業、サービス、文化を世界に幅広く紹介し、より志が開かれた社会を世界中に作り出していくための企業として、2013年5月に設立されました。
近年、日本企業の国内事業環境が厳しい局面を迎える中、アジアを筆頭にした新興国が世界経済で存在感を増しています。
それに伴い、世界中の企業がアジアなどの新興マーケットの開拓を重要な経営戦略のひとつと位置付け、一層注力の度合いを高めています。
サイエストは、創業メンバーが様々な海外展開事業に携わる中で、特に日本企業の製品、サービス、コンテンツには非常に多くの可能性を秘めていると、確信するに至りました。
ただ、海外市場開拓の可能性はあるものの、その実現に苦労している企業も少なくありません。
我々はその課題を
(1)海外事業の担当人材の不足
(2)海外事業の運営ノウハウの不足
(3)海外企業とのネットワーク不足
と捉え、それぞれに本質的なソリューションを提供してまいります。
また、組織を構成する個人のグローバル化も支援し、より優れた人材、企業、そしてサービスや文化を世界中に発信してまいります。
そうして、活発で明るい社会づくりに貢献することで、日本はもちろん、世界から広く必要とされる企業を目指します。